2011年2月18日金曜日

白魚の煮干し(あべ佃煮:茨城県かすみがうら市)

自称 郷土料理研究家(?)の初鹿野浩明です。


今回紹介するのは、
白魚(しらうお)の煮干しです。かすみがうら市の「あべ佃煮」さん
http://abeno-tukudani.com/
株式会社安部
このお店も、少し手伝っています。

煮干しというと、イワシの煮干しを連想してしまいますが、
ここの煮干しは、チョット違います。


霞ヶ浦のダイヤとも呼ばれている、天然の白魚(しらうお)を、
鮮度のよい状態を保ちながら、
塩ゆでし、天日干しで乾燥させたものです。





白魚の煮干し



チョット見、「シラス干し」に似ています。
が。。。。。このお店で、「白魚の煮干し」を間違えて、「シラス干し」などといったら、
社長さんに叱られます。ご注意を。。。。。


こちらは、正真正銘の「しらうお」です。
一般的な「シラス」というのは、イワシの稚魚を指します。
海の漁師さんは、白魚のことを「本シラス(本物のシラスの意味)」と呼んで区別をしています。


海でも白魚はとれますが、海でとれる白魚は、チョット種類が異なり、
イシカワシラウオというのが正式な名称です。


あべ佃煮さんで使っている白魚は、霞ヶ浦でとれる「シラウオ」です。
尾びれが海の白魚と違います。


白魚は、年魚(ねんぎょ)とも呼ばれ、一年で一生を終える魚です。
5月頃に生まれて、7月~12月頃が、トロール漁の最盛期になります。
1月頃からトロール漁が禁止になり、
2月~3月にかけて産卵します。


今から40年くらい前は、帆引き船というを使って漁をしていました。
今は、観光帆引き船という形で存続しています。


あべ佃煮さんは、もともと漁師をしていました。今もしていますが。。。。
そのために、鮮度管理を自社で行っていますので、高鮮度の魚が提供できます。
生でも食べられる「白魚」を鮮度の良いうちに釜茹でするなんて、
贅沢の極みですよね。

あべ佃煮さんは、他にも商品開発をしており、
地域産業資源活用事業計画の認定事業社です。
茨城県の水産加工会社では、初の試みであり、先駆的な方です。

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