2011年12月25日日曜日

そぼろ納豆(5社:茨城県各地)

今回ご紹介は、茨城の郷土料理のひとつ
そぼろ納豆です。

自称郷土料理研究家(?)初鹿野浩明です。

そぼろ納豆というのは、
納豆に、切り干し大根の漬物を混ぜて漬けたものです。
食品の分類では、納豆という発酵食品ではなく、
漬物に分類されます。

ネタを温めすぎたかな。
とりあえず5社を紹介してみます。
北から順に、

こごいら納豆(八光)

常陸大宮市山方町の株式会社八光の「こごいら納豆」

切り干し大根に大根の葉っぱを漬け込んだ納豆です。
「こごいら」というのは、「ここら辺の」とか「この辺りの」という意味だそうな

次に、
水戸藩伝承そぼろ納豆(根本漬物)

水戸市は株式会社根本漬物の「そぼろ納豆」
漬物の専門店です。
そぼろ納豆は、前述しましがた、もともと漬物なんです。
この根本漬物さんは、梅干しの方が有名です。
ボクは、根本漬物さんのシソで巻いた梅干しが、子供のころから好きです。その内また書きます。

同じく水戸市は、株式会社水戸納豆製造の「そぼろ納豆」
そぼろ納豆(水戸納豆製造)

こちらは納豆屋さんです。ここの普通の納豆は、子供のころから食べてるので、自分の口に合います。いわゆるソウルフードです。
そぼろ納豆は、最近始めたのかしら?初めて見ました。

そぼろ納豆を、水戸で初めて商品化したといわれているのが、
こちら、
しょぼろ納豆漬(大貫漬物食品)

有限会社大貫漬物食品の「しょぼろ納豆漬」。ボクが子供のころから食べているそぼろ納豆は、これです。母も子供のころ、よく、大貫漬物さんに、買いに行かされたそうです。当時は、樽で売っていたとか言ってました。
一番なじみ深いそぼろ納豆です。

最近、仕事の関係で、行方の方へ行く機会が増えて、購入したのが、これです。

納豆珍味 金ゴマ入り そぼろ
茨城県は、行方市にある株式会社井川食品の「納豆珍味 金ゴマ入り そぼろ」 
ゴマが入った「そぼろ納豆」ですね。

全体的な傾向としては、
茨城の北へ行くほど、納豆の糸が引かなくなり、南へ行くほど、糸が強くなります。

共通しているのは、切り干し大根の漬物を一緒に混ぜて、醤油ベースで漬けた漬物であることでしょうか。

また、水戸は、切り干し大根だけというオーソドックスなのに対して、北や南は、その他のモノが入ってきます。後発メーカーがよくやる差別化の手法の一つですね。そのことから考えてみても、発祥の地は、水戸なんだろうなと思います。


ボクの祖母は、新潟出身なので、切り干し大根の漬物を「ハリハリ漬け」と言うことから、そぼろ納豆のことを、「ハリハリ納豆」と言います。
たぶん、我が一族独特の呼び方でしょうか。最近気づきました。

それから、
そぼろ納豆という言い方の他にも、おぼろ納豆という言い方もあります。

「おぼろ」も「そぼろ」もどちらも、同じ意味ですよね。
でも「おぼろ月」とは言うけど、「そぼろ月」とは言わんなあ

料理の世界では、「そぼろ」というのは、「細かいこと、細かく刻んだもの」を指すんだそうな(古今料理集1670年~1674年頃)。

そんなことは、おいといて、

そぼろ納豆は、納豆屋が始めたのではなく、漬物屋が始めたというのが興味深いですね。元々、茨城では、納豆に漬物を混ぜて食べていたという習慣があったそうです。

ボクも、自宅で納豆を食べる時は、キムチとかタクアンとか、からし菜とかを刻んで入れて食べますよ。
こんな考え方が土産土法なんだよなあ~。

家庭で食べてる食べ方が商品化できると、意外と売れます‥‥









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