2011年4月16日土曜日

手打ちそば(そば処なかむら:茨城県ひたちなか市)

自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明です。

今回は、オープン時から30年来のお付き合いのある、そば屋さんです。

地粉を使った、「本格的な手打ち蕎麦」の店です。多分、ひたちなか市では、先駆けの店です。

この店を紹介しているブログはないですね。
知る人ぞ知る、隠れた名店の一つなんですけど。。。。
なぜかしら? 不思議です。
場所が分かり難いかも。

おすすめは、これ!!!!

もりけんちんそば 温 (そば処なかむら)

もりけんちんそば。

けんちんは、温っためてね!!

24席しかない小さな店です。一人で入ったら、相席は余儀なくされます。
この日も、元市長、県会議員、中堅企業の社長さんといった、地元では相応に有名な方々が、普通に食べているというお店です。

あまり飾りっけのない店だし、過剰なPRもしないので、素人受けはしないかもしれませんね。

でもね。。。この近辺で、そば屋をやろうとしたら、新規店の人は、この店「なかむら」を調査して、対抗策を練っておかないと、かなりの脅威になります。それほど、競合店としては強力で、人気のあるお店です。

ここは、手打ちそばも美味いですが、天ぷらも美味いです。

天ぷら屋の天ぷらと、料理屋の天ぷらと、そば屋の天ぷらの違いを区別する人は、あまり、いないと思いますが、、、、

ここ「なかむら」さんは、正真正銘、そば屋の天ぷらです。
これが天ぷら。。。

天ざるの天ぷら(なかむら)

なすの天ぷらは普通ですが、、、
その奥にエビの天ぷらがあります。
なすの天ぷらが邪魔してエビが見えない。失敗。 (T_T)

値段はリーズナブルなので、
高級エビを使っているわけではありません。
このエビの揚げ方に特徴があります。

衣を広げないで、衣をエビに乗せる感じ。。。。
そうすると、そぼつゆに浸けた時、崩れないので、
ソバをすする時に、邪魔することがないのです。
自分で揚げてみると、なかなか難しい技です。


東日本大震災から約1ヶ月に行ってみました。
お客様は、地震があったことを感じさせないくらい、人がいます。


地元密着型の飲食店は、災害時の復旧力がものすごく早いという特徴があります。


後日談。。。。。
平成24(2012年)年3月22日で、ひたちなか市での営業は終了とのことです。
城里の方(R123沿い)に移転したみたいです。
新たな門出に幸あれ!




2011年4月12日火曜日

偕楽の梅(あさ川製菓:茨城県水戸市)

自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明です。

昨日、またまた、津波警報がでました。
というわけで、避難したのですが、が、が、

ボクは、毛布をとりあえず持ってっと。。。。。。。
ふと、母をみると、、、、、

これ!!!!!
あなたは、これを持って避難するのですかああああ!!!
  

翌日、中身をあけると、、、、これ、、、、


偕楽の梅 by あさ川製菓株式会社

さらに、これ

しおりを外すと、なに?

そして、

今日の朝日は、とてもきれいでした。
無事を祝いながら、偕楽の梅をお皿に盛り、
うう!っつ!! ちょうどいい皿がない。
とりあえず、椿で勘弁ね。ホントは梅だろうなあ


でも朝日を浴びた 偕楽の梅もとてもキレイでした。

これは、「水戸の梅」という商品とよく似ています。元々は、「水戸の梅」の派生した商品なんでしょうね。

水戸の梅は、たしか、何十年も前に、水戸市の菓子組合が、井熊さんとか、亀印さんとがを中心に共同で開発した商品だった、という話を聞いたことがあります。確かなことはよくわかりません。ちなみに、ボクは、木村さんの水戸の梅が好きです。

偕楽の梅は、小豆餡を薄い求肥(ギュウヒ:餅のようなもの)で包み、さらに、塩漬けの紫蘇葉で包んだものです。一口大の大きさなので、とても食べやすいです。

パクっと口に含むと、餡の甘みと紫蘇葉の塩みのバランスが、絶妙です。
喉の奥を通る時の、紫蘇の香りもいいですね。これ好きです。


今回は、あさ川製菓さんの商品を紹介しましたが、それぞれのお店で、それぞれの工夫があり、食べ比べてみると面白いです。

あさ川製菓さんの「偕楽の梅」は美味しいだけではなく、
包装の仕方がすごく丁寧で、ふたを開けた時の楽しみがあります。
これが、また、いいんだよねえ~

2011年4月8日金曜日

ポポーワイン(日立市十王商工会企画:茨城県日立市十王)

自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明 です。


今回は、飲み物!


ポポーワインです。  これ!!!
写真撮るの上手くなったかなあ???
ビンのエッジが上手くでません。いいのプロじゃないから。。。

ポポーワイン

十王商工会が中心になって、町おこしの一環で作ったそうです。

郷土料理を大切にする者として、
こういった考え方は大切だよな、
って思います。

「森のカスタードクリーム」と呼ばれているポポーは、
すぐ完熟してしまい、美味しく食べられる期間がすごく短いそうです。
ようは賞味期限が短いんですね。

賞味期限が短い商品は、在庫ロスのリスクがあり、
なかなか流通経路に乗せることができなくて、
市場に出回りません。

例えば、真面目に、添加物を加えないで豆腐と作ると、
日持ちがしないので、流通経路に乗せられない。
だから、いくら美味しくても、
近隣で消費するしかないのと同じ理屈です。

お酒にすれば、数年は持ちますので、
町おこしという考え方としては、
アリ かと思います。

このポポーワイン、お酒に、果実のエキスを混ぜたリキュールかと思いきや、
果実を発酵させて作った醸造酒です。

リキュールじゃなくて、醸造させるとなると、それなりの設備も必要になるので、
そう簡単にはできないですよね。

また、お酒って、在庫に資金が流れるので、資金ショートを起こしやすくなります。

お酒の商品開発は、経営者にとっては、相応の覚悟と勇気と金がないとできないですね。
ボクには無理です。。。。。(T_T)

てなわけで、その勇気に乾杯!
今晩は飲み過ぎないように注意します。。。。

半年後、生ポポーをゲットしました。そのお話は、こちら。
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.com/2011/10/blog-post_15.html










2011年4月6日水曜日

からし焼き(よっこらしょ:茨城県北茨城市)

自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明です。

今回ご紹介は。。。。。。。
からし焼き。。。。。。↓↓↓↓ これ ↓↓↓↓。。。。。

からし焼き(よっこらしょ)

仕事で北茨城市にきました。
その時に紹介されました。「よっこらしょ」さんです。

このからし焼きは、豚肉を、コチジャンで炒めたものですね。
ガツン!と脳みそを直撃する味です。

いい味だしてます。このお店を代表する料理です。

今回は、一番辛いのを注文しました。
コチジャンでの味付けなので、辛いのですが、甘みも強くなります。

これの定食バージョンが。。。これ。。。


人気商品です。1時を過ぎてますが、まだお客様がいます。
コストパホーマンスが高いですね。お得感を感じます。

また、お味噌汁の器は金属製です。韓国料理らしくていいですね。

お店の外観は。。。。。これ。。。

よっこらしょ(外観)

見せ方が上手い。。。。ここの社長さん天才かも。。。
お会いしたいですね。。。

その中でも。。。。。
特に看板。。。。。

よっこらしょ(看板)

いいですね!
まだ、お会いしたことがないので、
コメントは、ホドホドにしておきます。

看板のお話はこちら
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.com/2011/11/1.html

茨城県には、常陸牛という地域ブランド牛もありますが、元々は、豚肉の生産高が高かった地域です。今でも生産量は、全国3位くらいかな。

1位が鹿児島、2位が宮崎、3位は茨城もしくは群馬が同じ位です。

そのせいもあるのでしょうか、茨城の人は(特に高齢者)は、牛肉よりも豚肉を好んで食べると云われています。
特に、ローズポークが茨城を代表する豚肉で、古くからブランド化されています。ローズポークの話は、また、別の機会にするとして。。。

そんなこともあり、茨城には、豚肉を使った隠れた名店が、案外身近にあります。


この記事は、平成23年3月11日前の情報です。

2011年4月4日月曜日

カレー南蛮そば(うらじ:茨城県高萩市)

今回ご紹介するのは、「うらじ」さんです。
高萩の駅前通りにあります。
仕事で近くまで来たので、寄らせてもらいました。
このブログは、平成23年3月11日の震災以前の情報です。
営業が無事再開できていることを願います。

映画フラガールのロケ地になったことでも有名です。
残念ながら、ボクは映画みてません。

 
高萩駅前の うらじ さん


行ってみると、チョー満員。
大繁盛店です。

おすすめは。。。。と問えば。。。。

カレー南蛮そば だそうです。
写真とっても、良いということなので、拡大解釈でブログもOKかと。


カレー南蛮そば

どうやって食べるんだあぁ~ こりゃ\(◎o◎)/!

カレー南蛮が、丼から盛り上がっています。
表面張力の実験か????
笑ってしまいます。

カレーの餡が限界ギリギリを超えたといった感じです。
箸を付けたら、こぼれてしまうのでは、(*_*)

深呼吸をして、周りを見渡し、どうやって食べてるんだか。。。
周りの人を、ちょっと観察。。。。

ナニナニ、箸を刺して、
蕎麦を引き上げるっと。。。。。意外とこぼれない。

そーっと、ほぐしなら、かき混ぜながら、引き上げるっと。

重い (´;ω;`) トロミが箸を引き戻そうとする。。。
長い 通常の1.5倍くらいはありそう。。。50cm近い長さ??
この長いのは、機械打ち麺の特徴ですね。麺の1玉の分量を多くすると長くなります。

しかも、固まっている。
このまま、丼に戻したら、
表面張力が崩れそうだ。。。。

しゃあない。。。口の中へ

メチャメチャ 熱い 。。。
み・みず Σ(´∀`;)

ふ~う。。うん。。昔の味 いい味だしてます。。。。

さらに。。。。。

このお店全体が、いい味だしてます。

特に窓。。。なかなかいいですね。


屋根と統一デザインの窓まわり

窓のレールが竹製です。
昭和初期の作りでしょうか。もっと古いかも。大正時代??

明かり取りのガラスも微妙に歪んでいます。
フロート研磨されていない板ガラスです。
5,60年以上前に作られた板ガラスですよね。これって。。。
割れずによく生き残っています。

窓の桟も、材質は置いといて、それなりに、手のかかった仕事をしているようですね。イマドキは、こんな仕事してくれる職人さんはいないんだろうなあ。。


パラペットと窓まわりが、白黒の格子模様で統一されたデザインでオシャレですね。モダンな蕎麦屋さんです。

お店の雰囲気と品質のバランスが絶妙なんだろうなと関心します。

大正ロマンを漂わせる。そんな蕎麦屋さんです。
東日本大震災は無事だったでしょうか?

心配です。ヽ(д`ヽ)。。オロオロ。。(ノ´д)ノ

また、機会があれば、是非よらせていただきます。\(^o^)/

2011年4月2日土曜日

オニギリ3000個(万年屋&協力企業:茨城県大洗町)

ボクは、経営相談を受けるときに、口をすっぱくして言うことがあります。


できない理由を探すな!
どうやったら、理想に近づけるかを考えよう。


そのいい例を、最近、身近で経験したのでご報告します。


茨城県の大洗町でも、東日本大震災により、地震と津波の被災を受けました。
こちらの被害は、東北の方々から見れば、たいしたこと無いと思うかもしれませんが、
それでも、津波をかぶった建物や、陸に上がった船、倒壊した建物、陥没した道路、などなど、、、、相応にありました。

被災して避難所に逃げたひとは3,000人いました。
人口3万人の町ですから、10人に一人が避難所にいる計算です。
その他にも親戚や知人宅に避難した人もいると思いますが。。。。


そこの炊き出しをしたのは、警察でも、消防でも、自衛隊でも、ありません。
一中小企業の、弁当屋です。


電気も、水道も、燃料もない。米屋も浸水。包材屋が倒壊。道路は閉鎖。ガソリンもない。
そんな状態で、どうやって3,000人分のオニギリを準備すればいいのか、想像できますか?


その中で、唯一壊れなかったが、万年屋の炊飯マシン(株式会社AIHO社製)です。

株式会社AHO(アイホー)のホームページはコチラ
http://www.aiho.co.jp/

アイホーの技術者を呼び出し(渋滞と道路の損壊のため、5時間かけて来ました)、
炊飯マシンを非常用発電機と直結。

有限会社大洗プロパンが、ガスの配管と供給を担当。

有限会社和泉屋米穀店が、米を供給。
ちなみに、ここは、津波で倉庫の一階部分は流されています。
たまたま、倉庫の2階にあった米を使用しました。

有限会社なかや燃料店は、配送用のガソリンを担当。

株式会社高速がオニギリ用のパックを準備。ちなみに高速さんの倉庫は崩壊状態らしく、各支店から見本用などを掻き集めたそうです。その他にも消毒用スプレー等。

大洗町役場が給水車を手配。

万年屋では、被災のなか従業員を招集し、
バケツリレーで給水車から炊飯マシンへ水を供給。
飯を炊き、オニギリにして避難所へ配送。

これらのことは、地震があってから15、6時間ほどの出来事です。

本当にライフラインが全くない状態の作業です。

万年屋さんが茨城新聞の一面をかざりました。
http://www.ibaraki-np.co.jp/news/news.php?f_jun=13012258552551

しかし、万年屋さんだけの力ではありません。
関連会社の方々や、万年屋の従業員、役場の方が、
一致団結したからこそ成し得たことです。

協力しあうことは、とても大切です。

それと同時に、
無理だと諦めないことの大切さ、
どうやったら、理想に近づけるかを考え続けることの大切さ、

を、改めて、心に焼き付けておこうと思います。