2011年9月16日金曜日

四方山話(風評被害1:風評被害の定義)

ボクは、十年以上風評被害のことを調べています。

研究者ではないので、仕事の合間に調べているという程度ですが。。。。。

最近は、東日本大震災や、福島原発事故で風評被害のことをよく聞かれ、講演なんかもやってます。

そのようななかで、風評被害というのを、誤解していう人が多いです。災害や被害があると、何でもかんでも風評被害と言ってる場合ですね。。。。。

例えば、今回の福島原発問題で、茨城県のお茶生産者の方々が被害を被りました。これは、風評被害だったのでしょうか? というと、チョット違います。

ハッキリ言って、茨城県のお茶は、風評被害ではありません。
直接的な実害です。自分のお茶畑に、事故にしろ過失にしろ、放射性セシウムをまかれたのです。そのため、出荷停止令がでたのです。

証拠もあり、因果関係がハッキリしていますから、損害を賠償してください!となります。補償じゃないです。賠償です。
キチンと自分たちの損害を主張してください。



本題に戻ってっと、

風評被害の定義というと、色んな人が色んな言い方をしていますが、イミダスだと

メディアの報道によって、人々に印象付けられたことかが、事実として独り歩きを始めた結果、そのように世間で受け止められ、被害を受けること。

となります。ようは、事実じゃないんだけど、事実として世間に受け止めれたために起こった被害です。
この被害は、因果関係を証明することが難しいという特徴があります。


事実じゃないのに、事実として受け止められる。というのは、
例えば、茨城県の海は、放射能で汚染されていませんが、あたかも、放射能で汚染されているかのように考え、夏の海水浴を控えることで、観光客が減った。という場合です。

ホントに、今年は、人の出が悪かったです。10%~20%くらいかしら。海水浴場で人の数を数えてしまいました。

お客様が、なぜこないか? 
放射能はでていないと言ってるが、でも、もしかしたら、出ているかもしれない。という不安があるからです。これが風評被害です。

この風評被害の証明が難しいというのは、
その原因は、原発事故なのか? 地震や津波の天災なのか? 場合によっては、旅行代理店が企画をしなくなったから。という屁理屈をこねる方もいます。
 屁理屈を含めて、風評被害は、曖昧なので、証明が困難になり、賠償請求は難しいです。。。。

国や、東電が、補償してくれないと。。。大変です。
一部の地域では、少しは面倒見てくれそうですネ。

風評被害って、受けた時に瞬間的に注文がゼロになります。場合によっては、予約のキャンセルもあります。一般的に、そのことが大きく騒がれがちです。が。。。。。。

しかし、本当に怖いのは、その後です。
風評被害は、人の心に負のイメージを焼き付けます。そのため、思っているよりも、回復するまでに、相当な期間を要します。

ボクの調査では、ゼロから50~60%まで回復するのは、比較的早いのですが、80%まで回復するのに数年、100%回復するのは、わからない。と考えています。

原発事故がおきて半年。放射能漏れ事故も怖いですが、本当の風評被害は、後からジワジワときます。


つづく。。。。。
2回目はこちら
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.com/2011/10/blog-post_4835.html

















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