2011年3月30日水曜日

四方山話2 (納豆:茨城県水戸市以北かな?)

自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明です。
今回は、どのお店の何という訳ではなく、

震災の影響で納豆がボクの周りから消えていしました。

水戸市には納豆屋さんが沢山あり、その一つのお店のお話では、
当初は、ガソリンが無いので、出来上がった納豆を出荷できないとのことでした。配送できないので、ボクの親戚が処分品を沢山もらってきたので、おすそ分けしてもらいました。
結果、しばらく納豆の日が続きました。。。世間にはこの時点でなくなったのかな。

震災直後は、原料の供給不足とか、燃料の供給不足とかで作れないとか。いろいろ憶測が飛び通います。
コンスタントに提供してもらえることって、すごく有り難いことですね。

てな訳で、今回は、取材にも行けないので、

水戸近辺の納豆について、話を少しだけします。

水戸納豆は、色んな云われがウィキペディアでも解説してあるので省略
コッチ↓↓↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%88%B8%E7%B4%8D%E8%B1%86

ボクが住んでいるのは、ひたちなか市ですが、中学校、高校、大学と水戸でしたので、生活の大半は、水戸市の下市と呼ばれるところでした。
そんなこともあり、社会人になるまで、ほとんど県外で生活したことがありませんでした。水戸から離れることも無かったですし。

サラリーマンになったときに、初めて他県(群馬県)で生活するようになったのですが、
群馬県で生活をして、一番ビックリしたのが、
納豆の粒が異常にデカイ!
と思ったのを今でも思い出します。

考えてみると、納豆は、元々大豆から作ります。
本来は、この大きさなんだろうなとなるのでしょうが。。。。

こんなデカイ豆が口に入るのか?ヽ(^。^)ノ 
っと、本気で思いました。普通の大豆の大きさですけどネ。。

茨城県の納豆は、どこも粒が小さいです。小粒納豆と呼ばれています。これが最大の特徴です。

最初に広めたのは、「くめ納豆」さんであることは間違いないでしょう。あっと言う間に茨城に広がり、だれが最初に考え出したのかよくわかりません。ボクが子供のころには、既に小粒納豆でした。ただ、その頃に、ボクの祖母が
「◯◯の納豆は、豆が小さくて美味しい」
と言っていた一言を思い出すのですが、「くめ納豆」さんでは、無かったように記憶しています。昭和40年代は、大粒(普通サイズ)の商品と小粒納豆の商品が混在していたのかもしれません。

幼児の頃の記憶なので曖昧です。静かに、小粒納豆を販売していた所があったようにも思います。記憶違いかもしれません。
どなたか、ご存知の方がいらしたら連絡下さい。

納豆のウンチクを少し、話が長いって云われます。
もう少しお付き合いを。。。

納豆といえば、3つに分かれるのかな?
糸引納豆、干し納豆、甘納豆

糸引納豆は、いわゆる水戸(茨城)の納豆が代表です。茹でた納豆を納豆菌で発酵させたものです。

干し納豆は、大徳寺納豆が代表かしら? 作ったことはありませんが、塩茹でした大豆を麹で発酵させて、干したものだそうです。ボクが食べたのは、黒い色(黒豆なのか?)をしてました。
ニラ・ニンニク・ニギリッペ、日向で臭いは干し納豆。という言葉を子供のころに教わったのですが、未だに覚えています。ニラ・ニンニク・干し納豆は、3大臭い食品だそうです。でも実際にはそんなに臭いとは思えません。干す時かな?

甘納豆は、いろいろな豆を甘く炊いたものですね。和菓子に分類されます。サツマイモで作っても甘納豆は甘納です。


後から知ったのですが、大粒(ふつうサイズ)の糸引納豆は、包丁で粗みじんに切って(たたいて)食べるのが本道らしいです。
引き割り納豆(ひきわりなっとう)というそうな。。。。

スーパーなんかでは、発泡スチロールのパックに入ったのが一般的ですが、藁で包んだものとか、経木で包んだものとかもあります。
発泡スチロールのパックが無かった時代は、経木で販売していたのが一般的だったかな。
藁で包んだものは、どちらかという言えば、観光客用のおみやげ品というイメージです。経木を船の形にして高級感をだすという有名店もありますね。


群馬の前橋のバナナ屋さんの顧問をしていますが、
コッチ参照↓↓ なぜ急に、バナナ屋なの?
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.com/2011/02/blog-post_21.html

バナナ屋さん曰く、バナナと納豆って関係があるそうです。それとモヤシ屋。。
どれも、ムロ(室)を使います。
バナナの熟成をするときとか、納豆の発酵とか、モヤシの発芽とかですね。バナナが売れなくなった(安くなった)ので、多くのバナナ専門店は、果物屋に業種転換したのですが、それ以外にも、納豆製造とか、モヤシ製造を始めて多角化したそうです。
こう言うのを範囲の経済性というのかな。



とにかく、茨城と言えば納豆という位他県の方には有名です。お土産用に、納豆せんべい、納豆フリカケのように、納豆◯◯という商品を開発すれば、ドライブインやSAでは必ず売れるアイテムの一つですね。お勧めの商品開発です。でも、最近は、出尽くしたかしら?
昔、イタ飯屋で、納豆ピザもありましたね。これは売れたのかしら? ちょっと、不明ですけど。。。。。


食べ方はいろいろありますよね、
以前は、味噌汁にいれた納豆汁が好きでした。最近はやらないけど。。。昔の漫画に、夕やけ番長というのがあり、その1シーンに、ご飯に納豆をのせてから、味噌汁をかけて食べるというのがありました。自分もやってみたら美味かったと記憶してます。

みなさんは、納豆はどうやって食べてるのでしょう?
案外いろいろな方法で食べてるような気がします。


茨城、水戸近辺では、納豆に刻んだ漬物を入れて食べるという習慣があります。
そんなことをやるのは、お前ん家だけだ!!
と云われそうですが、
あるんだよ! ひっそりと。。。。
それが商品化されています。
少なくとも、戦前です。
ハリハリ納豆って言います。
しょぼろ納豆とかそぼろ納豆というのが一般的ですが。。
これは、また、別の機会にお話します。

2011年3月27日日曜日

ポポーアイスクリーム(十王物産センター鵜喜鵜喜:茨城県日立市十王)

自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明です。
震災の関係もあり、取材ができません。
情報は震災前です。ご了承下さい。

今回はこれ!!
ポポーアイスクリーム
および、
常陸大黒アイスクリームと、むらさきいもアイスクリーム
日立市の地域ブランド認定商品です。



「むらさきいも」は想像つくと思います。
紫色のサツマイモです。最近は、あちこちで生産されてますね。

常陸大黒(ひたちおおぐろ)とは、
http://www.pref.ibaraki.jp/nourin/noucenter/original/oguro/index.html
茨城県の北部が特産の、メチャクチャ高級品の豆です。
一粒、20円以上はしたかな?。たかが豆一粒ですよ!
たかが豆、されど豆。。。。

ポポーとは、↓↓↓ ウィキペディア参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%BC
十王町の特産品だそうです。名前だけは、聞いたことあったのですが、やっと加工商品をみました。

ところで、現物のポポーを見たことがありません。(;O;)
なぜ? 現物のポポーはないの? 
と問い合わせると、

現物のポポーは、イタムのが早いので、市場に流すことができないんですって。
しかも、別名、「森のカスタードクリーム」と呼ばれているそうです。
希少で美味しい果物なんでしょうね。たぶん。。。。
幻の果物です。

ああ~ 本物のポポーを食べたいです。

7ヶ月後、ついに生ポポーをゲットしました。その時の話は、こちら
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.com/2011/10/blog-post_15.html

ポポーアイスクリームの写真を撮ってみました。
営業用の写真撮影の練習。。。

カメラマンとして、商売ができるかしら。。。。
コンサルタントよりも、楽しそうかも。。。。。

なかなか上手くとれない。やっぱりプロのカメラマンは、すごいや。


ポポーアイスクリーム
てなわけで、腕前は買えないので、カメラを買いました
 \(~o~)/

ニコンです。
ちょっと自慢です。
かなり重いです。
腕が折れそうです。
少しだけ上達したような気がします。

ポポーアイスクリームの販売場所は、ここ。。。。
十王物産センター鵜喜鵜喜(じゅうおうぶっさんせんたーうきうき)



十王物産センター鵜喜鵜喜

 場所は、国民宿舎鵜の岬 の近くです。

2011年3月21日月曜日

木製テーブル(木こりん工房:茨城県龍ケ崎市)

東日本大地震がおこり、
「自分ができることって何だろう」
って、考えてみると、

「身近な中小企業の、情報発信を続けること」
でしょうか。。。。
少しでも、世の中の役に立てるように、努力したいと思います。


というわけで、今回は、
いつも食べ物の話をしてますが、
それだけじゃない!
ってことも云わせて下さい。

自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明です。

今回ご紹介は、これだ~

テーブル~
木製テーブル(木こりん工房)

すいませ~ん。。。当然ですが、食べ物つながりになってます。
写真の撮り方がヘボイなぁ。。。
テーブルに見えない。。。。。。m(_ _;)m

場所は、木こりん工房(きこりんこうぼう)さんです。
木製家具、木工家具、木製食器といった、木工製品にこだわったお店です。
ここも少しだけお手伝いをしました。

ところで、ここの取材していたのが、平成23年3月11日の午後2時ころ。
その直後に地震がありました。戻ってみると、中はグチャグチャでした。不幸中の幸いに、どなたも怪我などはせず、営業は数日後に再開したそうです。よかったです。(^^)

木こりん工房(入り口)
木こりん工房(外観)

ホームページは、こっち↓↓↓↓↓↓
http://www.habara.co.jp/kobo-kikorin/

お店に入ると、全身に「木の香り」を感じます。

木こりん工房(店内)

無垢板(むくいた)とか、無垢材(むくざい)と言って、一本の木から切り出した木材で作った手作りの木製テーブルです。

えーとネ。この木製のテーブルがどのくらい、スゴイかっていうと上手く言えないんですが。。。
一流の料理店のカウンター席は、この無垢板(一枚板)を使うのです。
そんな高価な材料(木材)がゴロゴロしています。

これベンチ!
ベンチ(売約済み)
びっくり!
このベンチ紹介するか、どうか、迷ったんですが、
これ、チョー珍しい模様の木材です。

昔、天井の模様板とかに使われていました。
この板のもっとデカイので、襖に使っていた家がありました。
今、こんな板を使った家なんて見たことないです。

せめて、このベンチだけでも、欲しい~です。

売約済みでした。。。。


いろいろと、お話をうかがうと、

木こりん工房さん「当社のテーブルは、一生モノです」
初鹿野「そうですね。無垢板だと、少しの衝撃では壊れませんものね。いかにも丈夫そうです」

木こりん工房さん「違います。形あるモノは、壊れます。キズもつきます。」
初鹿野「意味がよく、わかりませんが…」

木こりん工房さん「本物は修理ができるんです」

ボクは、この言葉に感動しました。
エコとかリサイクルという言葉はあるけれど、
壊れたら捨てるという考えをやめるためには、
本物を大切にすることが、考え方の本質なのではないでしょうか。



また、木こりん工房さんは、

何百年と生き抜いた木を切り倒すことで、木の生命を絶つ。
その生命を絶つことで、自分たちが生き延びる。
そして、また、何百年もかけて木を育てる。

そんな生命の循環のなかで、
自分たちが存在し、
生かされている。

とも言ってました。すごく素敵な考え方ですよね。

ここに来ると、日常の喧騒を忘れて時が過ぎます。
このお店の木の香りと、人柄でしょうか。。。。

このお店は、テーブルだけじゃなく、
近隣の作家さんの作品や、子供用の可愛い椅子などもあります。
特に、シックハウス症候群の方や、アレルギー・アトピーのお子様のいるご家族の方々に人気が高いそうです。

また、「木こりん工房」の母体会社は、
「株式会社羽原工務店」と言って、木材にこだわった工務店です。
ホームページはhttp://www.habara.co.jp/
木の香り漂うお家をお求めの方は、ぜひ一度ご検討のほど。
m(_ _)m

機会があれば、今度はそちらもご紹介したいと思います。


2011年3月15日火曜日

東日本大震災(東北地方太平洋側:茨城県ひたちなか市)

テレビをみると、東北地方の災害は凄まじかったです。

我が家(茨城県ひたちなか市)の周りもそれなりに大変でした。

写真とってみた。

地震で道路は陥没です。
その後、津波で、アスファルトが剥がされたのでしょうか。

我が家の真下です。船が流されています。

我が家から100メートルくらい先の状態です。


隣の大洗町の方が酷かったらしいです。

我が家は、運良く(これは適切な言葉かな?)無事でした。


ビジネスの世界では、

「ピンチをチャンスと捉える」

と言います。

今の自分に何ができるのかわかりませんが。。。

この災害を、チャンスと捉えて頑張りたいと思います。

みんなも頑張ろう! 努力は、必ず報われます!
と信じます。

チャンスを誤解しないでね。
悪い事とか、ズルイ事は、ナシだよ。

2011年3月12日土曜日

キャベツとコンビーフのクリームコーン煮(初鹿野浩明宅:茨城県ひたちなか市)

初鹿野浩明です。
大地震の避難中にも関わらず、ブログ書いてます。

今回ご紹介する料理(?)は、もう二度と見ることはないであろうと思うけど。。。

キャベツとコーンビーフのクリームコーン煮
(フライパン仕立て、高級キャンドル付き)



東日本大震災中。。。。。
電気、水道が完全ストップの状態です。
水が全くない状態で、しかも、ありあわせで何か。。。。
ということで。。。

作り方は、いたって簡単。

キャベツ1/4を、キッチンバサミでザク切り。
コーンビーフ1缶を、同じくキッチンバサミで一口大に切る。
玉ねぎを1/2を、キッチンバサミでザク切り。

フタのできるフライパンを用意する。

フライパンに、缶詰のクリームコーンをあける。
牛乳を50mlを加えて弱火で温める。
粗方混ざったら、キャベツと玉ねぎを入れてフタをする。
蒸し焼きにすること10分。好みでもっと煮てもいいです。
キャベツがしんなりしたら、コーンビーフとバターを20gを入れる

強火にして、かき混ぜ、バターが溶けたら、
塩・コショウで味を整える。

包丁、まな板、油、水を使ってません。バーターがあるけど香りのため。。。。

水を使わない料理です。キャベツから水がでます。
これに水を入れて煮ると、水っぽくなります。
トマトを入れても美味しいかと思います。

また、
キャベツの代わりに、白菜でもいいはず。
コーンビーフの代わりに、ベーコンやソーセージでもOKかも。

けっこう、美味かったヨ \(~o~)/

こんなことでもしてないと不安です。

2011年3月11日金曜日

パスタ(ストーンビーチ:茨城県日立市十王町)

こんにちは、自称 郷土料理研究家(?) 初鹿野浩明です。
まだ、ネタ切れせず続いています。

今回は、パスタ。。。。これ。。。

海の幸のストビ風パスタ
(ムール貝、あさり、いか、エビのパスタ トマトソース仕立て)

ストーンビーチさんです。
http://www1.ocn.ne.jp/~s-b/701.html

ここの商品開発を少しだけ手伝ってます。
パスタじゃないけど。。。
近いうち発表になると思います。なるんですよね。(TдT)

乞うご期待。。。。

入り口はこんなカンジ。オシャレです。

ストーンビーチ(外観)
店内はこんなカンジ。。。。
冬は薪ストーブがいいんだよね。


ストーンビーチ(店内)

今回写真で載せているのは、海の幸ストビ風(なんかソレっぽいカンジの名前ですが…)。
ボクがおすすめは、シラスとアンチョビーのパスタです。

シラスとアンチョビーの写真を取り損なった。。。
夢中で食べてしまいました。

ここは、パスタが有名で、茨城県のパスタの美味い店では10指に入ると云われています。知らなかった…
社長さん申し訳ないm(_ _;)m

でも、ボクはここのピザの方が好きです。
マルゲリータが美味いよ。。。。これ

マルゲリータ

完璧のウマさ!!降臨。。。ってカンジ

触れると壊れそうな繊細なパイ生地
たっぷり使ったモッツアレラチーズ
         チーズをケチる店は悲しくなるね。。。
自分のところで栽培しているフレッシュのバジル

なにも言う事なし。。。。。

ところで、ここの店名ストーンビーチの名前の由来は、この地が伊師浜海岸(いしはまかいがん)という名前からつけたそうです。
この店の正式な名前は、
ストーン・ビーチ ラ・ズール

「それはどんな意味ですか」
と聞いたところ、
「紺碧の伊師浜」というのを英語とフランス語で言ったのだそうです。Cte d'Azur(コート・ダジュール:紺碧の海岸)のd'Azurだそうな。。。それを少し鈍(なま)らせたとか。

ついでに、ウンチクも。。。。
話が長いって云われますが。。。

ムール貝のムールは、フランス語だそうでが、日本語ではイガイとといって、岩場に群生します。ムラサキイガイという種類で、種子島に鉄砲が伝来した時に、船の底についていて、日本に伝わったという話を聞いたことがあります。遺伝子がヨーロッパの種類と同じなんですって。

また、別名ニタリ貝とも言います。これ、下ネタなのでやめます。

岩場の多い海岸を、裸足で歩くと、
この、イガイで足を切ることがあります。
ご注意してください。

2011年3月9日水曜日

サンマのみりん干し(大喜や:茨城県ひたちなか市)

こんにちは、自称 郷土料理研究家(?)の初鹿野浩明です。

今回ご紹介するのは、
「大喜や(おおぎや)」さんというお店の サンマのみりん干し です。


大喜やさんは、
魚屋さんというよりも、
干物屋さんです。

手作り・天日干しの干物屋さんです。


ジャジャ~ン
これ!



護摩壇のみりん干し(中身)


護摩壇のみりん干し(外観パッケージ)

醤油と砂糖(ザラメ)を煮詰めた漬け液に、
開いたサンマを浸け込み、
干したものです。
正式には、「護摩壇のみりん干し(ごまだんのみりんぼし)
という商品名です。

大喜や さんの その他の干物は、こちら
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.jp/2012/03/blog-post_17.html

他店ですが、サンマの甘露煮というのが有名なのは、こちら
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.jp/2012/06/blog-post_08.html

こんな場所で売っています。





大喜やさんの場所は、ひたちなか市、といっても、
チョー海岸に近いところに立っています。


ここの地名を平磯といいますが、平らな磯が数キロに続いていることから、このような地名が付いたと言われています。

商品名「護摩壇のみりん干し」の護摩壇というのは、
大喜や(おおぎや)さんの目の前にある、磯の名前を
「護摩壇磯(ごまだんいそ)」と呼んでいるところから付けられたのかと
ボクが、勝手に想像しています。

護摩壇磯の由来は、
昔、弘法大師空海が平磯町を訪れた時に、
この磯の上で護摩壇を焚いた
という言い伝えのある磯です。



大喜やさんの目の前の磯(海岸の岩場) 
左手が護摩壇磯と呼ばれています



また、この地は、サンマの水揚げがある那珂湊漁港の近くです。
那珂湊漁港は、コミック「美味しんぼ」の第1巻に出てくる「あんこうの捕れる漁港」ですね。
今回のブログには載せませんが、今日は、アンキモも売っていたので、
ついで買いをしてしまいました(脱線)。


ここ、那珂湊漁港は、過去においてサンマが大量に水揚げされた町でした。
そんなこともあり、
この地に古くから住む人は、サンマのことを「ネコマタ((猫もまたいで歩くほど、ありきたりのものという意味です)」とも言います。


また、「サンマなんてお金をだして買ったことがなかった」
とか、「サンマは、道路に落ちてるものだった」
とか、まことしやかに伝わっています。

ある生産物が大量にとれた場所にはですね。。。
隠れた、郷土料理とか、地元に根づいた食べ方があるんですよ。
土産土法(どさんどほう)っていいます。
↓↓↓土産土法の説明はコチラ↓↓↓
四方山話(土産土法:どさんどほう)

このみりん干しもここの郷土料理のひとつですね。。。
 ちょっとだけウンチクを、、、、
茨城県では、「サンマのみりん干し」と、「サンマの干物」は裂き方(開き方)が違います。
みりん干しは、腹開きと言って、腹の方に包丁を入れます。
サンマの干物は、背開きと言い、背中から包丁入れます。
理由は不明です。
また、干物のときは、サンマの頭を付けますが、みりん干しのときは、頭を取ります。なぜなんでしょうかね。。。。



ここで、大喜や社長さんのこだわりを、聞いてきましたのでご紹介します。


その1
着色料や保存料などは一切使わないそうです。そのため、冷凍で売っていますが、解凍してから、冷蔵庫で保存し、6日以内に食べてくださいとのことです。


実際に焼いてみるとわかるのですが。。。。。
一般のみりん干しは、焼いてしばらくして冷めると、固くなります。
ここのみりん干しは、固くなりません。
これは、一般的に照りを出すために水飴を使うのですが、
大喜やさんは、水飴を使わないで製造しているからなのです。


そのため、他社の商品をくらべて並べると、色があせて見えます。これが欠点かもしれません。
しかし、大喜やさんのみりん干しが本物だと思います。


その2
サンマは、道東沖(北海道の東方沖)でとれた物を使っているそうです。


よくみると、大喜やさんのみりん干しは、他社のみりん干しよりも、一回り大きいのです。
サンマが一番大きく、脂がのるのが、道東沖のサンマなんですって。


たしかに、食べ比べると、他社のみりん干しに比べて、
脂がのっていて美味いです。


その3
天日干しは絶対に譲れないそうです。
なので、大量生産ができない、やらないそうです。


この日も、サンマ以外にもキスなんかも天日で干していました。
そちらもウマそうです。

生産量を犠牲にしても、天日干しにこだわっているのです
その他にも、
毎年少しづつ、改善を続けているそうです。
大切な考え方ですよね。見習わなければ。。。。。


一般的に、同じものを、毎年同じように作り続けると、
お客様は、その味に慣れてきて、味が落ちたと錯覚します。


お客様から、味が落ちたと言われないようにするには、
見た目は同じでも、
より美味しいモノへと日々向上することが大切です。
なかなかできないことですよね。


今回購入して、久々に大喜やさんのみりん干しを食しました。
うん。。ウマい。。。。


みりん干しの焼きあがった状態 このくらいの焼き上がりがベスト


みりん干しは、短時間で焼けます。
焼き過ぎに注意です。
ボクは、ちょっと強めに火を通すのが好みです。
焦げる寸前で火を止める。というところでしょうか。

干物がふっくらと焼き上がるのは、天日干しの特徴ですね。
大喜やさんの干物は、どれもふっくらと焼きあがります。

「焼き鳥はタレ派」のボクには、
甘辛い醤油と砂糖の焦げた香りが
タマリマセン!!!


よく、観察すると、たしかに、以前と違います。
ここ大喜やさんの昔のみりん干しは
サンマの尻尾のところに、
2cm位の中骨(背骨)を残していたのですが、
今回購入したみりん干しには、
中骨がキレイに外されていました。

いわしのみりん干しかと一瞬おもいました。
(以前は、いわしのみりん干しは、中骨を外して、サンマのみりん干しは、中骨を少しのこしていたということをしていました。理由は不明です)。

最近の傾向なんでしょうかねえ~。。。。
骨をつけると、クレームになるのでしょうか。。。。
ありそうです。

お味の方も、以前と比べると、少し違うようですね。
イマドキの味になっています。
なるほど。。。これもアリですよね。
ボクは、濃いめの味付けが好きなので、
昔の味が少しだけ、懐かしく思いました。

今回改めて「みりん干し」について考えてみましたが、
なぜ、腹開きなんだろうとか、
なぜ、頭を取るんだろうとか、
なぜ、(昔は)中骨があったんだろう
といった、課題が残りました。

大喜やさんへ、また聴きに行かなきゃ。。。。。

2011年3月7日月曜日

印籠弁当(お弁当の万年屋&お弁当の鈴木屋:茨城県大洗町)

今回ご紹介するのは、
こだわりの伝承 水戸 印籠弁当  です。
このお弁当もチョットだけお手伝いをしました。


こだわりの伝承 水戸 印籠弁当

このお弁当は、ご存知の方も、沢山いると思いますが。
元々、「お弁当の鈴木屋」が、水戸駅の駅弁として製造・販売していました。

ところが、、、
昨年度、鈴木屋さんがお店を閉店する際に、この印籠弁当を万年屋さんに託したのです。

鈴木屋さんと万年屋さんは、ライバル関係にあった企業です。水戸の鈴木屋(水戸印籠弁当)か、大洗の万年屋(三浜たこめし)かと鎬(しのぎ)を削る間柄です。

そのような中で、鈴木屋さんの看板商品を受け継げるのは、万年屋さんだけだと、この印籠弁当を伝えたのです。

まさしく、
 こだわりの伝承
 です。
こだわるからこそ、最大のライバルに伝えるのでしょうか。

実は、鈴木屋さんと万年屋さんというのは、どちらも、前身が旅館だったという共通点があります。そのため、どちらも、会席風のお弁当を得意としています。

また、先代の女将さん同士が、同じ高校の同級生で仲が良かったとも聞いています。

このようなこともあり、考え方とか、コンセプトの組み立て方が似ていたのかもしれませんね。

新しい印籠弁当の中身は、こちら。。。。


新しい印籠弁当(万年屋バージョン)

納豆がなくなりましたね。。。。。

万年屋さんらしく、今までよりも、
ハマグリがついたり、
エビがついたりと、
海鮮風になりました。

陸から海に近づいたかなという感想です。

現在は、イベントや予約注文で製造販売しています。

この印籠弁当、万年屋さんが、大洗駅で売ろうと思えば売れるのに、売らないのです。万年屋さんの意地というか心意気が感じられます。

チャンスがあれば、水戸駅で売りたい、水戸駅で復活させたいですね。。。
そんな思いが万年屋さんにあるのかなぁぁぁ~???

2011年3月4日金曜日

たまご(金久保養鶏場:茨城県常陸大宮市緒川)

今回ご紹介するのは、「たまご」です。

金久保養鶏場(かなくぼようけいじょう)さんの「たまご」です。
ここも、少しだけお仕事を手伝いました。

現在は、卵を自動販売機で売っています。
でも、ただの、自販機販売じゃあない。

行列ができる、卵の自動販売機です。

ここの「たまご」を買うために、
交通渋滞や、
お客さん同士のケンカもおこり、
そのたびに、ご主人は、警察に叱られるそうです。

それを解消するため、販売店をつくろうと、
ご相談にこられました。

金久保さん家のたまご(試作)

この「たまご」、実は、かの有名な「奥久慈卵(おくくじたまご)」の生産元です。
大半は、組合に卸しますが、一部は自社で販売(自販機にて)しています。

なんと、ここの社長さんは、「奥久慈卵」をブランド化した、創始者メンバーの一人です。

「奥久慈卵(おくくじたまご)」を知らない方へ
「奥久慈卵」がどれだけ、スゴイかというと、
食品の新しい商品開発をする時に、例えば、プリンとかケーキとかですね。
この新商品を奥久慈卵を使って作り、
「奥久慈卵使用」と書いただけで、売上が倍増します。
そのくらいブランド力の強いたまごです。


その「奥久慈たまご」の中でも、金久保さんの卵が最も良いと言われているそうです。後からしりました。  
m(_ _;)m スミマセン。。。。

特徴は、
白身が固くしっかりしています。水分が少ない。水っぽくないのです。
黄身は少し、赤みがかっています。
写真と撮っておくんだった。。。。

後日写真をとりました。
こちら↓↓↓↓↓↓↓↓
http://hatsukano-hiroaki.blogspot.com/2011/05/blog-post_06.html


社長さんに、「よい卵(鶏)を育てるコツ」を教えてもらいました。

餌を与えるときに、前に与えた餌を、全部食べたことを確認してから、餌を与えることが大切だそうです。

時間で、自動的に餌を与えると、鶏は自分の好きなもの、トウモロコシが好きらしいのですが、こればかりを食べるそうです。
きちんと好き嫌いなく、食べたことを確認してから、次の餌を与えることが重要だそうです。
なんか人間もそんな感じですけど。。。。。

今まで、疑問だったことも聞いてみました。

初鹿野「卵の殻が白いのと茶色いのがあるけど、何が違うのですか。」
金久保さん「鶏の種類、羽の色が違うんだよ。白い鶏は、白い卵を、赤い(茶色)鶏は、赤い(茶色)卵を生むんだよ。保護色だよね。餌は、あまり関係ないよ。赤い卵も磨くと白くなるよ。」

初鹿野「一般に卵の賞味期限って、2週間くらいですよね。でも、もっと日持ちするような気がするんです。卵ってどのくらいで腐るんですか」
金久保さん「基本的に、殻に傷がなければ、卵は腐らないの。鮮度は落ちるけどね。有精卵は、21日間温めると、ヒヨコがかえるよね。その間に腐ったら大変でしょう。生命は、うまく出来てるんだよ。白身にそういった成分があるんだよ。」

初鹿野「魚とか肉とかは、落としてから数日たったほうが旨いと聞きますが、卵にも一番旨い時期といういのはありますか。」
金久保さん「うちは産みたての卵を販売しているけど、一番旨いのは、生んでから、一晩おいた次の日だよ。うちで買った次の日に食べると旨みがさらに増すヨ。」

初鹿野「放し飼いの鶏の卵が美味しいと聞きますが、本当ですか。」
金久保さん「美味しいか、不味いかは個人の好みだろうけど、放し飼いにすると、勝手に色んなものを食べちゃうよね。卵って、食べた餌の影響をすごく受けるんだよ。変な物を食べた場合、例えば、ウィルスの付いたミミズを食べたら、取り返しがつかないことになるよね。きちんとした鶏舎で、清潔に育てることが大切だと思うよ。」

初鹿野「初卵は、珍しく、栄養価が高く、高級品だと聞きましたが、本当ですか。」
金久保さん「好みもあるけれど、必ずしもそうとは言えないな。若すぎる親鳥の初卵は、小さいという特徴はあるけど。ある程度成長した鶏に、一番いい時期があって、いい卵を生むんだ。年をとり過ぎた鶏もダメなんだヨ。」


勉強になりました。有難うございます。
将来、鶏を飼う時の参考にします。m(_ _)m

ちなみに、ここの卵を使って、厚焼き玉子をつくってみました。
本当に卵に水分がなく、出汁の量を通常の1.5倍くらい入れないと、うまく焼けないです。他の卵と全然違う卵です。

今年の夏から秋にかけて、新店舗がオープンする予定です。
その時にまた、詳細をお知らせします。

2011年3月3日木曜日

おひなかまぼこ(阿部蒲鉾店:宮城県仙台市)

家に帰ると、お取り寄せ大好きの母親が。。。。
これ。。。。
阿部蒲鉾店

風呂敷をあけると。。。
おひなかまぼこ

ああっ。ひな祭りですか。。。。

かまぼこでした。。
光っちゃって、よくわかりません。ご詳細を。。。

可愛いかまぼこの人形です

おお!! 可愛いです。
食べるのがチョットもったいないです。でも食べます。
雛人形は、ハマグリの殻を使って作っています。ハマグリの身も入っているのかしら。。。。だとしたら嬉しいですねwwww
一日眺めてから、食べます。

定番商品も忘れていません。上手い商売してます。お手本になりますね。「阿部の笹かまぼこ」です。本日は、こちらを食べます。

定番の商品も忘れていません

阿部蒲鉾店さんは、ひょんなことからお知り合いになり(ボクの親が)、今でもこうしてお取り寄せしています。
もう、30年以上になるのかしら。。。

仙台の笹蒲鉾は、蒲鉾の分類からすると、「焼き蒲鉾」に分類できます。
ボクがこのお店で好きな蒲鉾は、「菜ころん」という商品ですが、
「菜ころん」は「揚げ蒲鉾」です。
「菜ころん」は、後日機会があれば、詳細にご紹介します。

 今回の「おひなかまぼこ」は、「蒸し蒲鉾」ですね。色んな手法を使ってます。
焼く、揚げる、蒸す、ときたら、次は茹でるでしょうかね。。。。

設備投資が大変そうかも。。。。。
この阿部蒲鉾店さんは、ホントに色んなことをやるお店ですよねー

なんとおまけに、「おまけ」がついてます。

パンフレットとおまけ

おまけの雛人形

これで値段は、3,200円(送料・代引料込み)だそうです。

阿部蒲鉾店さんは、本質的な蒲鉾も美味しいのですが、パッケージの仕方、パンフレットのデザインや文章、チョットした心使いなどなど、蒲鉾という商品以外の点でもとても参考になります。

2011年3月2日水曜日

四方山話 その1 : 一店一秀

世は不景気真っ只中。


とはいえ、絶好調とまでは行かなくても、
それなりに、商売が回っているお店(中小企業)は、いくつもあります。
派手に儲かっているわけじゃないが、
それほど、貧窮しているわけでもない。
きちんと儲けているお店があります。


一見崖っぷちなんだけど、落ちる気配がない。
足腰が強い、底力がある、
そんなお店を時々目にします。

そんなお店をジッと見ていると、

この足腰が強いお店には、

その店を代表する商品、もしくは、サービスがある

という共通点があります。

一店一秀

という言葉には、そのような意味を含めています。

どんなお店だって、必ず良い所があります。
だからこそ、お客様がくるのです。

ただ時として、自分の良いところを見失っているお店もあります。
そんな時は、ちょっと悲しいです。

お店も、人間も、
良い所が沢山ある必要はないと思います(沢山ある人は、それはそれで立派です)。

とても良い所が一つあれば、それで十分かと、思います。

その「とても良い所」を、お店の方と一緒に探して伸ばす。

これが自分の仕事の一つです。